管理者Xの検針

その家を、愛そう。

礼金はどのようにあつかわれているのか、その意外な利用法について

 

「 礼金とは何か? 」

 ウィキにはこうありました。※由来を引用

礼金は、地方から大都会(東京)に一人でやってきた単身赴任者・学生等の援護のために、上京した人の親戚が東京の下宿などの大家に払った現金が由来といわれる。上京する人に大都会に知り合い・親戚がいない場合に、いざとなったときには大家に面倒を見てもらえるようにと、「前もっての感謝」という意味でお金を払った。そのお礼の意味で、「礼金」と呼ばれるようになった。

 他には、戦後間もないころには住むところがない(住宅が不足している)状況でした。そんな時、住む場所を提供してくれる人に対して感謝の気持ちを表してお金を包んだことがはじまりだと言われています。

「お部屋を貸してくれてありがとう」と大家さんにお金を包んだのです。近隣に引っ越してきたのであいさつに菓子折りを持っていくみたいな感覚でしょうか。

 

今の時代、住宅の供給数はむしろ過剰な状態で部屋余りの現状です。オーナーは如何にして自分の物件に入居者を呼び込もうかと知恵を絞る時代です。

 

では、何故礼金がいまだに取られているのか?

正直に書きます…

  • 地域の風習でいまだに残っている。
  • 礼金も業者・営業への報酬に充てている。
  • 礼金から室内の設備をリフレッシュor補充している。
  • 退去時の修繕において、オーナー分の負担に充てている。

主にこの4つです。※業者には耳の痛い話だ…

いいですか、これら4つは入居者には全くメリットのない内容です。むしろ、相手となる業者やオーナーに余分に支払っている、もしくは、他人の経費も負担している内容です。

これが、グレーゾーンです。別に法律に照らしても、受取と使用時には名目が変わっていますので何ら問題がありません。

いやいや、いいんです!こういったことはどの業界でも行われているかも知れませんし、仕事さえキッチリして頂ければお支払することにあんまり文句はありません。

でも、多いですね!経験も少ない、熱意もない、やっつけ仕事でお金だけ取っていく営業さん。合わせて、HPでは『親切・丁寧』とか謳ってます。

 

礼金は無くても問題ないのに『礼金ゼロです』を強調されてお得感が出されています。

 

是非、契約する時(入居する時)の交渉に役立ててほしい

上記4点を踏まえて、入居するときの交渉に役立ててほしいケースを以下に紹介します。

☆家賃交渉において(敷金・礼金ゼロ物件等で)

家賃が少しでも下がればいいと考える人は多い。で、交渉してもなかなか首を縦にふってくれない時ですが、お客さんである自分から礼金を1ヶ月払うので賃料を〇〇千円引いて下さいと交渉してみる。

賃貸の平均入居年数は単身で2年から4年です。

60,000円の賃料の場合、礼金で60,000円支払いますが、賃料を3,000円引いていただけた場合2年内で回収します。(72,000円/2年間)ということは、長く住めば住むほど自身にはメリットがあります。また、大家さんにも1年くらいの短期で解約されるかもという不安が「礼金支払ってもらっている」という保険が心情的に付きます。

 

礼金だけなくしてもらう(敷金・礼金あり物件等で)

前回も書きましたが、『敷金』は戻ってくるお金です。預けているだけです。だから同じ金額を払っても内訳が敷金であれば入居者にはメリットなのです。

例えば、敷金2ヵ月、礼金1ヶ月の物件があるとします。契約前の交渉で支払うお金を、敷金3ヶ月、礼金なしに変えてもらうのです。オーナーの立場であれば、入居が決まり家賃減額もなしで支払うお金の内訳だけが変わることを拒否する人はいません。

事実、礼金をあてにするオーナーを見たことがありません。

ここを頑なに拒むようなら、その業者もしくはその営業の報酬に関係しているだけです。

 

礼金を頂ければエアコンorウォシュレット取り付けますという内容

自分が払ったお金でオーナーが取り付けてくれるだけです。自分で購入するのと何ら変わりませんが、しいて言えば、自分で取り付ければ取り外しの義務も出てきますが、オーナーがつけるので退去時の心配がありません。(自分でつけても取り外して出てくれというオーナーは少ないですが…) 

 

礼金はオーナーに支払うお金なのでサービスできませんが、私の仲介手数料をサービスしますという内容

こういう場合は、ほぼ間違いなくオーナーは礼金を無くしてもいいと考えています。入居さえ決まればいいというタイプ。だから営業は、仲介手数料をサービスし、入居者にもオーナーにも恩を作った形をとるのです。しかし、オーナーからは礼金を「成約協力金」とか「広告掲載料」とかの名目で自身の報酬として頂くのでタダ働きはしていません。

 

今回の内容は何事も安くできるという趣旨で書いたものではありません。頑張っている業者さんもたくさん知っていますし、ビジネスとしては利益を出さないと続けていけないことですからみんな必死になっています。

ただ、めまぐるしく状況が変わる世の中において、上手にお金を使いたいなと考えています。支払うべきものには支払い、そのうえで得することがあれば嬉しいですからね。

 

次は「特優賃」とか「UR賃貸」について書いておきます。